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秘密と洞窟: リュウリーホン個展

プロジェクトタイプ

Solo Exhibition

日付

2023.11.30~12.10

場所

Moon Gallery & Studio

作家

Lihong Liu

キュレーション

高江波、张竣凯

キュレーションアシスタント

董濮瑜、刘家宇

この度、Moon Galleryでは、11月30日から12月10日まで中国出身のアーティストリュウ・リーホンの東京初個展を開催いたします。
本展のタイトルである「洞窟」は、異なる言語、文化、もしくは歴史的な文脈において複数の意味を持ちながら、偶然的にも「安心感に満ちた外部環境」の意味がある。この部分は、リュウの「家」や「物権」といったの創作の文脈におけるモチーフと密接な関係がある一方、洞窟の「空虚感」は「安心感」を欠如させている。洞窟に対して、秘密は未知のものであり、意味や時制、あらゆる性質や倫理的秩序とは無関係である。それは洞窟と対照的であり、洞窟の安全性をさらに揺るがせ、代わりに探知できない別の「内部」を与える。
リュウは常に、彼女自身の環境やモノの存在の仕方と繋がっている。母国文化を離れた異文化の芸術家である彼女は、手や目で物を触るではなく、自分自身の「敏感(sensitive)」を使うようにしている。それで彼女の作品の創作は、この後天的な感覚器官への刺激に対する反応のようなものだ。このメカニズムの生まれは、アートに対する保留心からなのか、それとも積極的な意図からなのかは別として、リュウの「センシティブ・オルガン」をより自分の時間性を持って、従來の知覚や判断と区別する。ポストモダンの精神分裂と感覚器官(sensitive organ)の関連性を否定することはできないが、その内在的な時間性「歴史的相対主義」(例えばモダン、ポストモダン、コンテンポラリー)とは無関係である。 おそらくそれは「美的ヘテロトピア」に似ているが、彼女が学部教育で教わった中国絵画の創造的・審美体系に具現化された「精神的時間」に近い。そして、自分と外界の間で中立している「感覚器官」は、言語と芸術表現の伝統の欠如によって引き起こされた観念的失語症を補完させるのに役立っている。言い換えれば、欠如と希少性は、アーティストの「感覚器官」(制作方法)、独特なアート言語、さらには読解の文脈を構成している。彼女の作品に戻ると、常に儚いオブジェ、白く薄い線で作った窓、私有化されたがまだ見慣れないオブジェは、この時代のアートにおける闇と光の別のレイヤーの輪郭を描き、再構築しているように見える。

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